仙台市の留学生アルバイト事情

ビジネス

コロナ禍でいろいろと様変わりしていますが、仙台市内には沢山の日本語学校や日本語学校を卒業した外国人留学生が進学する専門学校もあります。

日本語学校の学生と専門学校の学生の違い

弊社の知る限り、仙台市内の日本語学校の全てが「午前」と「午後」のクラスに分けています。
30分くらいの違いはありますが、9:00~12:00頃と13:00~16:00頃。
日によって変わるわけではなく、いったん午前クラスになった学生は卒業まで午前だけ(午後の場合は午後だけ)になるようです。

一方、専門学校の場合は、朝から夕方までの授業がほとんどで、日本語学校のように「半日」だけの授業を行っているところは少ないようです。

「早朝からお昼まで働いて欲しい」「昼休み明けから働いて欲しい」という場合は、日本語学校の留学生をアルバイトとして雇用するとよいでしょう。

「夕方以降に働いて欲しい」「夜勤のシフトに入って欲しい」という場合は専門学校の学生もしくは大学生でも可能です。

そして、日本語学校も専門学校も大学も、留学の在留資格で働くことが出来るのは週に28時間以内です。
時々、間違われる方もいますが「平均28時間」ではありません。
どの日付から起算しても「一週間28時間以内」でなければならないので、アルバイトのシフトにバラつきがある場合は要注意です。

日本語学校の留学生を雇うべきか、専門学校の留学生を雇うべきか?

個人差があるので100%とは言えませんが、専門学校の留学生の方が日本で暮らしている期間が長いため日本語能力が高いと言えます。
ですから、コンビニ、レストランなどでサービス業に就いている留学生は、ほとんどが専門学校または大学の学生です。
彼らの中でも「コンビニで働いている」「レストランで接客している」ことがステイタスになっているようです。

一方、日本語学校の留学生は来日して間もないことから、日本語能力、特に会話能力が発展途上ということが多いようです。

日本語能力を重視するのであれば(あるに越したことはないでしょうが)、専門学校の留学生を雇用すべきでしょう。
ただし、日本語が上手な学生は飲食店などの接客業で重宝されますから「取り合い」になることも多く、それ相応の待遇を提示しないと見向きもしてくれません。
授業が日中ということもあり、午前中もしくは午後からのシフトにも対応できませんので要注意です。

一方、日本語学校の留学生は、先にも書いたように日本語レベルはまだまだです。
年齢相応の社会経験は積んでいますが、日本の会社のように細かい就業規則をベースに働いた経験がないため「こんなことも教えなければならないの?」ということも。
さらには、それを日本語で指示しても伝わりにくい場合があります。
同じ国の「先輩留学生」がいれば、母国語で仕事の内容を教えてくれるため、覚えが早いのですが、ゼロから始めると結構大変なこともあります。
主に工場をはじめとする製造業などで働くことが多いようです。

フルタイム勤務も可能?

フルタイム勤務と聞いて連想するのは、週40時間勤務だと思います。
残念ながら(?)、週28時間以内と厳格に決まっているため、違反すれば本人が在留資格を取り消されたり、次回の更新手続きが出来なくなるだけではなく、雇った方も処罰されます。

しかし、唯一、留学生に週40時間働いてもらう方法があります。
それは、学校が夏休み、冬休みなどの「長期休み」に入った時です。

この時は例外的に週40時間の就労が可能です。
ただし、その時は学校側が学生に配布する長期休みの予定表などを提出してもらい、内容をよく確認して下さい。
なかには働きたいばかりに、学校をサボって働く学生もいますので…

家族滞在

聞きなれない単語かもしれませんが、れっきとした在留資格のひとつです。
技能実習は家族を呼び寄せることは出来ませんが、たとえばエスニック料理の調理師などは家族を帯同することが出来ます。
留学生と同じように就労可能なのは週28時間以内ですが、専業主婦(主夫)がほとんどですので、一日単位でみれば8時間のフルタイム勤務が可能です。
つまり、8時間、8時間、8時間で3日間働いてもらえば24時間と、また4時間分あまります。
そういう人を2人雇用すれば、週に6日働ける1人雇ったのと同じになります。

基本的に家族滞在の方々は、御主人や奥様に呼ばれて来日するため、働いている方々や留学生のように日本語を習得しているケースは稀です。
少しでも家計の助けになれば、とモチベーションは高いのですが、一般的に日本語レベルは低く、意図が伝わりづらいこともあります。
そのため、母国語でフォローできる体制をつくってあげないと、職場になじめず退職することも多いようです。

仙台市内の留学生をアルバイトとして活用するためには…

何よりも重要なのは、学生たちが授業に間に合うようなシフトを組むことです。
たとえば、朝のシフトに午後授業の学生を雇用したとします。
だいたいが13:00もしくは13:30から授業開始なので、それに間に合うようにシフトを作る必要があります。
ギリギリの時間になると、ちょっとのことで遅刻したり、場合によっては事故を誘発することも。
勤務時間が短くなって週28時間に満たないようでしたら、朝の出社時間を繰り上げるなど工夫してみて下さい。

また、留学生たちはSNSで沢山の学生たちとつながっています。
働いていてイヤな目にあえば(たとえ自分に非があっても)、拡散されます。
よく言うのですが「働かせてやっている」という感覚ではなく「日本人がやりたがらない仕事を手伝ってくれてありがとう」という気持ちで接して下さい。

逆に、良い会社の評判もSNSで拡散されます。
「友達から聞きました、私も働かせて下さい」という具合に、モチベーションの高い外国人が集まりやすくなります。




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